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害虫の予防と対策(その2)

■天敵に退治してもらう
畑の中には害虫だけではなく、害虫を食べてくれる天敵となる益虫が存在します。畑の中でみつけたら、害虫と間違ってとりのぞいてしまわないようにしておきましょう。
■天敵(益虫)の種類
・テントウムシ
アブラムシを食べてくれる益虫です。テントウムシの幼虫も成虫もアブラムシを食べます。
テントウムシ
・ヒラタアブ(幼虫)
幼虫は1cm前後の大きさで、アブラムシの体液を吸って成長します。見た目がうじのような形をしていることから害虫に間違われてしまうことがありますが、益虫ですので注意してください。
ヒラタアブ
・クサカゲロウ(幼虫)
1cm前後の幼虫で、アブラムシ、アザミウマ、ハダニ、蛾の卵などを食べてくれます。成虫がうどんげの花と呼ばれる白くて透明な卵を産みます。みつけたら残しておくようにします。
クサカゲロウ
・アブラバチ
体長2mm前後と非常に小さい虫、アブラムシの体内に卵を産み付けて、ふ化した虫がアブラムシを食べてくれます。寄生されたアブラムシはマミー化(ミイラのような状態)して動かなくなるので、みつけたらそっとしておきます。
アブラバチ
・アオムシコマユバチ
モンシロチョウの幼虫に寄生して、卵を100個前後産み付けます。体内でふ化した幼虫はアオムシから栄養をうばい、やがて黄色いさなぎになります。アオムシの体から飛び出して黄色いさなぎが複数ついていたらそっとしておきましょう。
アオムシコマユバチ
・カマキリ
大型の益虫。多くの害虫を退治してきれます。卵をみつけたらとりのぞかないで残しておくようにします。
カマキリ
・クモの仲間
シグモやハシリグモなど、クモの仲間は、小型害虫を全般に食べてくれます。
クモ

【45歳から】始めたい野菜づくり

 

害虫の予防と対策

■手でつかまえる・防虫ネットをはる
基本的に虫がついていたら素手でつかまえるか、刷毛などを使って地道にとりのぞくのが最も効果的です。また、野菜を植え付けた際に防虫ネットをはるのも効果的です。ただ、ネットをつけただけで安心せずに、日常的にネットを開いて害虫のチェックをすることが大切です。
■雑草をとりのぞく
土づくりの時に雑草が生えていたり、畑にしたばかりの土地では雑草に害虫が卵をうみつけていることがあります。特にイネ科の雑草にはカブラヤガ(ネキリムシ)が産卵している可能性があるため、スコップやクワで雑草ごと土にすきこんだりせず、引っこ抜いてしまった方が安全です。またコガネムシの幼虫なども潜んでいることがあるため、ウネを作る時は移植ごてなどで3~5cmくらい起こして虫が潜んでいないか確認すると被害をおさえることができます。
■肥料の量を守る
追肥をする際に決められた量より多く施してしまったりすると、アブラムシなどがにおいにつられて集まってきてしまうことがあります。肥料の量は守るようにしましょう。

■自然農薬を使う

種類材料効果利用方法注意点・備考
唐辛子焼酎液・ホワイトリカー
・とうがらし
・水
害虫忌避週に一回ほど全体にい散布。葉の表裏に1吹きずつ天気が良い日に散布。散布し過ぎると野菜が傷むので注意。
油せっけん水・サラダ油
・水
・食器洗剤(無香料無着色)
アブラムシの死滅アブラムシ発生部分に1~2吹き散布散布後10分ほどで死滅。
重曹液・重曹(粉状のもの)
・水
うどんこ病対策病気発生の葉を除去し、周囲の葉に散布。葉の表裏に1吹きずつ 

■【45歳から】始めたい野菜づくり

<シェア畑>2018年10月講習会メモ

<1ウネ>
◉イチゴ
『方交早生(ほうこうわせ)』
・柔らかくてみじみずしくてジューシー
・なかなか市場には出まわらない
・なぜなら農家がやりたがらない
*なるべく早く植える
・12〜1月休眠期
・2〜3月成長期
・12〜1月に花・実を摘みとる
*やり方が難しいので、必ずアドバイザーに聞いてください
・苗の植え方:土をかぶせない。やさしくまわりの土をおさえる
・苗を少しいじめる。1週間程度は水をやらない。間隔も1週間程度でいい(特に冬場は)

<2ウネ>

⚫︎ダイコン
・毎回、虫をみること
・シンクイムシ。芯をみる
・手ではなくピンセットで駆除
⚫︎コマツナ/シュンギク/カラシナ
・葉を切って食べる
・間引き大半。混んできたら抜かずにハサミで切る

<3ウネ>
⚫︎葉ネギ
・もう少し様子見。移植可能
・駄目ならホウレンソウを
⚫︎空き
・スナップエンドウ/タマネギ予定

<4ウネ>

⚫︎ミニハクサイ/キャベツ
・毎回、虫をみること
・ヨトウムシ。葉のうしろからみる
・手ではなくピンセットで駆除
・アブラムシ。全滅となる
・自然農薬(油せっけん水)散布、駆除、10分後水で洗い流す
⚫︎茎ブロッコリー
・500円大になったら最初の刈り取り

<参考>
自然農薬の正しい使い方と害虫駆除

【45歳から】始めたい野菜づくり

害虫について(その2)

・カブラヤガ
カブラヤガの幼虫。野菜の地際の茎などを食べて折ってしまうことからコガネムシと同様に、ネキリムシと呼ばれています。ヨトウムシと形や生活スタイルが似ており、昼間はマルチの下などに隠れており、夜になると出てきて茎や葉を食害します。主にアブラナ科の野菜に発生します。
・アワノメイガ
主にイネ科の野菜につき、その中でも特にトウモロコシの被害が目立ちます。トウモロコシの雄花や、茎、雌花(実)に侵入して食害するため、収穫できなくなってしまうことがあります。
アワノメイガ
・ナメクジ
アブラナ科の野菜、イチゴの実、ネギなどの多くの野菜を食害します
。昼間はマルチの下などに隠れており夜や雨になったら出てきます。ナメクジの通った後は透明のキラキラ光る粘液の跡が残るので、近くに隠れている可能性があります。
ナメクジ
・ハダニ
体長0.5mmと非常に小さいです。ナス、トマト、キュウリなど比較的多くの野菜につき、栄養を吸い取ります。被害を受けた葉は白い斑点状に変色して、ひどい場合、葉が枯れてしまいます。夏場の乾燥した時期に多く発生します。繁殖能力が高いのですぐに被害が広がってしまします。湿気に弱いので、葉の上から定期的に水やりをすると少しだけ被害をおさえることができます。
・センチュウ
多くの野菜の根に寄生してコブをつくります。被害にあった野菜は水分や栄養が吸収できなくな弱ってしまいます。センチュウは非常に小さく肉眼では見ることができません。連鎖障害(同じ科の野菜を毎年同じ場所で作り続けたりすると発生しやすくなる。)の1つとされています。太陽消毒などをすると被害が少なくなります。

 

センチュウ

【45歳から】始めたい野菜づくり

 

害虫について

■畑でみられる主な害虫
・アブラムシ
体長2~4mmと小さな虫が数十匹~数百匹の集団で野菜の葉や茎などに集まり栄養を吸いとります。繁殖能力が高いため、数匹でも残しておくと何倍にも増えてしまうので、早め早めの対処が必要です。野菜が弱るだけでなく、ウィルス病を感染させたり、大量の排出物をまきちらして、病気を発生させることがあります。
アブラムシ
・アオムシ
モンシロチョウの幼虫
。キャベツやブロッコリー、カブ、コマツナなどアブラナ科の野菜を食べる害虫です。特に葉を収穫して食べる野菜は、被害にあってしまうとボロボロに食べられてしまい収穫できなくなってしまうことがあります。畑にモンシロチョウが飛んでいたら、卵を産み付けられている可能性が高いのでよく観察してみてください。
アオムシ
・ヨトウムシ類
ヨトウガ、ハスモンヨトウなど蛾の幼虫。大きくなると体長が5cm前後にまでなる。アブラナ科野菜をはじめナスやエダマメなどその他、多くの野菜に発生する畑の中でもトップクラスの被害をもたらす害虫。昼間はマルチの下や暗くて涼しいところに隠れており、夜間や雨の日など人が手を出せない時に食害するため、発見が遅くなってしまいます。キャベツや白菜などは中心の芯を食べられることが多く収穫ができなくなってしまうことがあります。
ヨトウムシ
・コガネムシ(成虫、幼虫)
成虫は1cm前後の甲虫で空を飛んで移動し主に葉や果実を食害します。幼虫は地面の中に潜っていて、根を食べて野菜を弱らせたり、枯らしてしまうことからネキリムシ(根切り虫)などと呼ばれる事もあります。特に幼虫の被害が多く、野菜を植え付ける前の土づくりの時にみつけたら、とり除いておきます。

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