
📌 はじめに|「馬」ではなく「レース」を買う
競馬で安定して勝つために大切なのは、「どの馬を買うか」ではなく、
「どのレースを買うか」という視点です。
むやみに買っても、オッズに見合わない低い勝率では回収は見込めません。
一方で、“投資として成立する構造のレース”を見極めて絞ることができれば、確率とオッズのバランスが整います。
偏差値を使って「買える構造かどうか」を判断する──
これが本当に“勝てるスタイル”なのです。

✅ どんなレースが「投資に値する」のか?
買うべきレースの特徴は、次の3つの条件に当てはまることです:
- 単勝上位と複勝上位の実質頭数の合計が4〜5頭で、共通馬が1頭のパターン
- 同じく合計が5〜6頭で、共通馬が2頭のパターン
- このような構造では、1番人気のオッズが3倍前後になる傾向が強く、勝率も一定以上見込める
これらは、偏差値の“格差”により実質の争いが限られたレース構造です。
票が上位数頭に分散し、1番人気にも妙味のあるオッズがつきやすくなります。
ここに「投資の成立条件」が揃うのです。
✅ 「勝率3割 × オッズ3倍」が意味すること
たとえば、1番人気のオッズが3倍強で、勝率が33.3%以上あるとします。
このとき、期待値(回収率)は100%を超えます。
これは、「3回に1回的中すればプラスになる」という、シンプルかつ明確な投資ラインです。
逆に、オッズが1.8倍であれば、勝率が6割あってもトントン。
だからこそ、構造として“オッズ3倍×票分散”になっているレースを選ぶことがカギなのです。
✅ この条件が揃ったレースの配当傾向
偏差値で抽出した「共通馬あり×合計実質頭数5〜6頭」のレースを分析すると、
以下のような配当結果が見えてきます:
- 実質頭数5頭・共通馬1頭のレースの平均配当:328円(独自集計結果)
- 実質頭数6頭・共通馬1頭のレースの平均配当:496円(独自集計結果)
これは、少し荒れやすい傾向にありますが単勝1点買いで勝負する価値があるレースと判断できます。
- 実質頭数5頭・共通馬2頭のレースの平均配当:334円(独自集計結果)
- 実質頭数6頭・共通馬2頭のレースの平均配当:504円(独自集計結果)
共通馬が2頭の場合は更に高配当になる傾向があります。
結果として、1番人気でも「過剰人気による低オッズ化」が起きにくくなるため、投資として成立しやすくなります。

✅ 判断の流れを体系化する
では、実際にどうやってそのようなレースを見抜くのか?
判断手順は以下の通りです:
- オッズから各馬の支持率(票数)を逆算
- 支持率から単勝・複勝の偏差値をそれぞれ算出
- 偏差値順に並べて隔たり(例「差5以上」)で区切り=実質頭数を抽出
- 単勝と複勝の上位グループの合計頭数を数える
- 共通馬が何頭いるか確認
- 実質頭数と共通馬の数が条件に合えば「買い(投資)レース」と判断
このように、感覚ではなく「構造」で買うレースを選ぶことで、
ムダな投資を減らし、期待値の高いチャンスだけを狙うことが可能になります。
📌 まとめ|“勝ちやすい馬”ではなく、“買ってよい構造”のレースを探せ
多くの人は「この馬が勝ちそう」と考えます。
でも本当に見るべきは、「このレースに投資できる構造があるかどうか」です。
偏差値を使えば、その構造が浮き彫りになります。
上位グループに共通馬がいて、票が分散していて、オッズが割れている──
そうしたレースこそが、勝率と回収率のバランスが取れた“買うべきレース”なのです。
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