「50代」タグアーカイブ

【賃金実態】中高年の賃金実態(その3)

●部長・課長・係長・非役職の年収格差

非役職者と部長級で500万円の格差がある。部長級になれない課長級の場合でも、150万円の格差がある

非役職者(係長級を含む)の平均年間賃金は約413万円(40.7歳)、課長級は約788万円(48.6歳)、部長級は約920万円(52.8歳)。

非役職者と部長級で500万円の格差がある。

部長級になれない課長級の場合でも、150万円の格差がある。

課長級や部長級になれない場合は、年収の倍以上の700万円の格差が生まれる。部長級になれない課長級の場合でも、240万円の格差が生まれる(50~54歳)

特に実力・成果主義が比較的進んでいる大企業(従業員1000人以上、大学卒)の場合はどうか。

中高年(40~50歳代)の50~54歳を比較してみると、非役職者の年間賃金は約548万円、課長級1013万円、部長級約1251万円。

非役職者と部長級で700万円の格差がある。

部長級になれない課長級の場合でも、240万円の格差が生まれる。

つまり、
同期入社・同年齢でも、役職に応じて最大で年収の倍以上の700万円の格差が生まれる
ことになる。

しかし、誰もが管理職や部長になれる訳ではない。

50歳代(男性、大学卒)では、同世代の部長級比率は18.2%、課長級比率は21.7%。合計39.9%と4割にとどまっている。

つまり、会社人生で管理職になれる人は4割だが、管理職になれない人たち(係長級も含む)が6割もいることになる。

副業・兼業を認めている企業は 22%と多くはない。約78%の企業がまだ認めていない
副業・兼業を認めている企業は業種によって異なるが、決して多い状況にあるとは言い難い

それでは、収入を補うために副業・兼業を始めれば解決するかというとそうはいかない。

なぜなら、経団連を中心に「働き方改革」の一環として、副業・兼業の促進を企業に求めているが必ずしも副業・兼業を認めている企業が多くなっているとは言い難い。

経団連が 2020 年に実施した調査によると、副業・兼業を認めている企業は 22%と多くはない。約78%の企業が副業・兼業を認めていない

企業が副業・兼業へ懸念となっている最も大きな理由が「本業がおろそかになる」ことで、次いで「情報漏洩のリスクや競業避止」、「利益相反のリスク」が大半を占める。また、長時間労働につながりやすいため、「オーバーワークによる体調不良」なども懸念材料となっている。

※「副業・兼業」・・・ここでは、特定の企業と雇用契約を締結して就労する場合と定義する

そこで、団塊ジュニア世代を中心とした中高年サラリーマンが今やるべき行動は次の2つである。

★出費を徹底的に抑える

★(副業・兼業ではなく)収入の上積みを貪欲に追求する

私が実行してきた、この2点の具体的な内容については、次回以降で紹介する。

次回は、【節約】<通信費>今から始めるべき節約でどうすれば出費を抑えることが出来るのかを紹介します。

Ameba

【賃金実態】中高年の賃金実態(その2)

●中高年モデルの家計シミュレーション例

上の子供が私立高校に入学する年から収支がマイナスとなり、預貯金の切り崩しが必要となる

今回は、今後給与が上がらない中高年(40~50歳代)サラリーマンがこれから直面する問題について、モデルの家計シミュレーション例を通じて示す。

モデルとしては、次のような標準的なサラリーマンを設定した。

◆家族構成
・夫(本人):45歳サラリーマン、年収750万円(手取り560万円)
・配偶者(妻):42歳パート勤務、手取り年収は100万円
・子供:上が13歳中学生、下が11歳小学生
 2人とも、小学校:公立⇒中学校:私立⇒高校:私立⇒大学:私立を予定
・住まいは、賃貸で家賃14.4万円/月
・預貯金は500万円

公立に比べて私立の学校の学費は2~3倍高い

この45歳サラリーマン・モデルの場合、上の子供が私立高校に入学する年から収支がマイナスとなり、2年後に下の子供が私立高校に入学する年にピーク(マイナス約80万円/年)となる。

マイナス収支は、上の子供が私立大学を卒業するまでの間、7年間続くこととなる。

これは、あくまでモデルでのシミュレーション結果ではあるが、給料が上がらない中高年サラリーマンにとっては、金額の違いこそあれ同じような状況を迎えることは間違いないと言える。

次回は、【賃金実態】中高年の賃金実態(その3)”大企業役職別賃金カーブ”で部長・課長・係長・非役職の年収格差を示します。

Ameba

【賃金実態】中高年の賃金実態(その1)

●40歳代から給料は上がらない

賃上げ率は、コロナ禍が始まった20年は2.0%、21年は1.84%と鈍化

2021年1月、岸田首相は施政方針演説で、「春闘で新しい資本主義の時代にふさわしい賃上げが実現することを期待する」と訴えた。

しかし、各企業を取り巻く環境はまだまだ厳しい状況にあると言わざるを得ない。

春闘での賃上げ率は、2014~19年は2%台前半で推移していたが、コロナ禍が始まった20年には2.0%、21年には1.84%と伸び率は鈍化している。

大企業における中高年層(40~50歳代)の賃金下落に歯止めがかかっていない
中高年層(40~50代)の賃金は下落傾向、若年層(20~30代)の賃金は上昇傾向にある

今まで各企業では40歳代・50歳代の賃金抑制を推し進めてきた。

シンクタンク(*1)のレポートでは次のように報告されている。

・「賃金が伸び悩んでいる。なかでも、大企業における40~50 歳代の中高年層で、賃金下落に歯止めがかかっていない。こうした動きは、人手不足を背景とした若年層の賃金上昇とは対照的である。」

・「中高年層の賃金下落は、大企業で賃金カーブの調整が続いている点が背後にある。年功賃金制のもとで、賃金は若年期に生産性よりも低く、中高年期に生産性よりも高く設定されてきた(後払い賃金方式)。」

・「大きな構図のなかで捉えると、バブル崩壊後の低成長期に入ってから、生産性との乖離を埋めるよう中高年層の賃金が下落しており、現在もなおその調整過程にある。

・「40 歳代の賃金は概ね生産性に見合う水準へ調整されてきたが、50 歳代の賃金は、なおも2~3割の低下余地がある。」

・「賃金カーブは、”団塊ジュニア世代”(*2)の大幅な賃下げで調整されてきた。仮に、生産性の向上がなければ、賃金カーブの調整は、”団塊ジュニア世代”が50 歳代後半を迎える2030 年ごろまで続く可能性がある。

*1)日本総研レポート「歯止めかからぬ中高年層の賃金下落 ―割高な賃金の調整完了には生産性向上が不可欠―」(2021年6月25日)より引用

*2)団塊ジュニア世代:1971年4月2日から1975年4月1日 に生まれた世代

次回は、【賃金実態】中高年の賃金実態(その2)”中高年サラリーマン・モデルの家計シミュレーション例”でこれから何が待ち受けているのかを示します。

Ameba