今回のテーマ
これまで9回にわたって、「シニアAI人材とは何だろう」と考えてきました。
最初は私も、
「AIを使えるようになること」
が大切なのだと思っていました。
ChatGPTを使う。
Geminiを使う。
NotebookLMを使う。
AIで資料を作る。
もちろん、これらも必要です。
でも研究を続けるうちに、少し考え方が変わってきました。
AIを使えるだけで、本当にシニアAI人材と言えるのだろうか。
そして今回、私なりの判断軸が見えてきました。
それは、
経験 × AI × 事業化
です。
なぜ興味を持ったのか
長年、システム開発に携わってきました。
AIを使い始めて驚いたのは、これまで人が時間をかけていた仕事を、かなり短時間で処理できることでした。
会議内容をまとめる。
大量の資料を整理する。
報告書から課題候補を抽出する。
リスクを洗い出す。
ここまでAIができるなら、人間には何が残るのだろう。
そんなことも考えました。
でも使っていくうちに、逆の見方をするようになりました。
AIがあるからこそ、経験をこれまでとは違う形で使えるのではないか。
そして、さらに一歩進めて考えるようになりました。
その経験とAIを、自分の仕事や事業にできないだろうか。
調べて分かったこと
今回、シニアによるAI活用と事業化について調べてみました。
興味深かったのが、日本シニア起業支援機構の取り組みです。
同機構では、シニア人材が持つ知識、経験、技術、ノウハウなどをソフトウェア化・AI化して、新しい事業へつなげる活動を行っています。
事業化テーマには、地域防災、健康経営、工場の省エネ診断などに加え、「生成AIコンサルタント養成講座」などもあります。
つまり、
シニアの経験をAIと組み合わせ、事業にする。
これはすでに現実の動きになっています。
さらに、東京都のシニアビジネスグランプリの事例を見ると、「AIを用いた企業の健康診断プラットフォーム」など、AIを活用したビジネスプランも登場しています。
そして2026年には、60歳以上を対象に、AIを使って経験やアイデアを事業の形にする起業支援プログラムも始まっています。
AIを学ぶだけではありません。
AIを使って、
企画する。
試作品をつくる。
サービスを考える。
そして事業にする。
そんな時代が始まっているようです。
実際に試したこと・今後試したいこと
では、私なら何ができるのでしょうか。
前回まで考えてきた一つの候補が、
プロジェクトの課題・リスク発見
です。
例えば、
会議議事録。
週次報告書。
課題管理表。
品質報告。
進捗資料。
こうした大量の情報をAIに整理してもらう。
そこから、
「繰り返し発生している問題はないか」
「長期間放置されている課題はないか」
「報告内容に矛盾はないか」
「将来問題になりそうな兆候はないか」
とAIに分析してもらう。
そして最後は、長年の経験を使って人間が判断する。
ここまでは前回考えました。
でも今回は、さらに一歩進めたいと思います。
これを自分だけの仕事術で終わらせず、
誰かに提供できるサービスにできないか。
そこまで考えてみたいのです。
私の考え
シーズン1を通して、私のシニアAI人材に対する考え方はかなり変わりました。
最初は、
AIを使える人。
次に、
経験とAIを組み合わせられる人。
そして今は、
経験とAIを組み合わせて価値をつくり、それを仕事や事業にできる人。
そこを目指したいと思っています。
私は若い人とAI操作の速さを競いたいわけではありません。
プログラミングの新しい技術だけで競いたいわけでもありません。
私には長年の経験があります。
プロジェクトで失敗した経験。
品質問題を見てきた経験。
課題を見つけた経験。
リスクを考えた経験。
人と調整してきた経験。
それらをAIで増幅する。
そして、
経験 → AI → 課題発見 → 解決 → 価値提供 → 事業化
まで持っていく。
これが、今の私が目指したいシニアAI人材です。
ChatGPTが調査した事・この記事を書いて整理できたこと
今回ChatGPTに調べてもらって、特に印象に残ったことがあります。
経済産業省は、生成AI時代の人材について、AIを使ってアイデアや仮説を出すだけではなく、その中から適切なものを選択・評価するには「経験」が重要だとしています。
さらに、生成AIによって高度な付加価値を生み出すには、ビジネスモデルやサービスを考え、関係者を巻き込みながら価値を高めていく力も重要だと整理しています。
これは私が考えてきた、
経験 × AI
の先に、
価値をつくる
という段階があることを示しているように感じました。
AIそのものを商品にする必要はありません。
自分が長年やってきた仕事にAIを加える。
そこから新しいサービスをつくる。
この発想なら、私にもできる可能性があります。
そして今回の記事を書いて、シーズン1で考えてきたことが一本につながりました。
経験 × AI × 事業化
これが、現時点での私の判断軸です。
シニアのあなたへ
AIという言葉を聞くと、
「若い人のもの」
「ITに詳しい人のもの」
と思う人もいるかもしれません。
でも私は、少し違う見方をするようになりました。
30年、40年働いてきた人には、それぞれ経験があります。
営業。
経理。
製造。
品質管理。
介護。
教育。
建築。
接客。
人事。
どんな仕事にも、長年やってきた人にしか分からないことがあります。
以前なら、その経験を事業にするには、人を雇ったり、システムを作ったり、多くの資金が必要だったかもしれません。
でもAIによって、一人でできることの範囲は広がっています。
企画する。
調査する。
文章を作る。
資料を作る。
サービス案を考える。
改善する。
もちろん、AIを使えば簡単に事業が成功するわけではありません。
でも、
「自分にも小さな事業をつくれるかもしれない」
と考えられる時代にはなってきたのではないでしょうか。
会社から仕事を与えてもらうだけではなく、自分の経験から仕事をつくる。
あなたも事業主になれる時代。
私は、そんな可能性をAIに感じています。
まとめ
シーズン1では、「シニアAI人材とは何か」を考えてきました。
そして第10回まで来て、私なりの判断軸が見えてきました。
それは、
経験 × AI × 事業化
です。
AIを使えることがゴールではありません。
これまでの経験から課題を見つける。
AIを使って解決方法を考える。
人間が経験から判断する。
誰かに価値を提供する。
そして、その価値を小さな事業にしてみる。
私は、そんなシニアAI人材を目指してみたいと思います。
もちろん、これはまだ仮説です。
本当に私にできるのか。
何が足りないのか。
どこまでAIを使えるのか。
そして、本当に誰かがお金を払ってくれる価値をつくれるのか。
ここからは、考えるだけでは分かりません。
実際にやってみる必要があります。

